最近のオーディブル おすすめ「作家創作秘話」「腰痛放浪記」「イワンの馬鹿」


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作家の創作秘話が分かる講演・インタビュー集

講演の時間は平均1時間前後

本当にいいたいことをズバリ話さないとあっという間に持ち時間が終わってしまいます。

ので、著書の朗読では知り得ない作家さんの持ち味・本質が講演の中に散りばめられている気がします。

既読の作家さんはさらに著作を読みたくなり、未読の作家さんは手にとって見たくなります。

「宮本輝 小説が生まれれる時」

広告代理店勤めが激務すぎて、不安神経症を発症。

会社に通えなくなった宮本さんは、立ち寄ってみかけた本屋で買った文芸誌の小説を読んで、

「こんな小説だったら俺の方がもっ上手に書けるわい!」

 と小説家をめざすことに、やがて出会った文芸の師匠からは、

削ること、難しい言葉を一切使わずに表現することを叩き込まれる。

文章修行の成果は「泥の河」「螢川」という名作に結実!

 

「大沢在昌 新ハードボイルド論」

インタビューです。

23歳でデビューしたにも関わらず、ずっと万年初版どまり。

起死回生で挑んだ渾身作も空振り。

ところが、

「これがダメなら廃業だ」

と肩の力を抜いて書いた「新宿鮫」がまさかの大ヒット! 

「平岩弓枝 秘話かわせみ」

恩師長谷川伸の包みこむような愛情。

師弟愛なんて死語のようですが、熱い絆に心が温まります。

私には「師」のような人はいないので、

うらやましいなあ。

そして、忠臣蔵の主人公大石内蔵助の妻の息子への愛情。

古い資料の中からも、人間の情愛を読み取れる、

ドラマを感じ取れるプロの作家さんてスゴイです。

腰痛との戦い 夏樹静子 「腰痛放浪記 椅子がこわい」

50歳を超えてから突如原因不明の腰痛に襲われたミステリーの女王。

四六時中襲ってくる痛みを退治するために、

現代医学、気功、針灸、気功、ヒーリング、民間療法、加持祈祷、霊のたたり。

さすが人気作家&大企業の重役の妻だけあって、その人脈の広さ。

ありとあらゆるツテを頼んで、

腰痛治療で名の知られたエキスパートに治療を受けます。

古今東西の腰痛治療法を受けた幅の広さ、

量は夏樹さん以外にいないのではないのでしょうか。

その腰痛への取り組みは

よく言えば「熱心」

悪く言うと「執拗」

作品への取り組む姿勢同様妥協がなく徹底しています。

ところが治療の甲斐無く、

どの治療を受けても完治するどころかますます悪化していくばかり……

散々さまよった上についに暴かれた腰痛の正体は……

「ストレス性のものだった!」

完璧主義者ゆえに陥った落とし穴。

自らの心が作り出していた痛みだったのです。

 

深い深い世界観の寓話トルストイ「イワンの馬鹿」

子供向けの絵本とかアニメとかでは見たことがありましたけど、

ちゃんとトルストイの原文の翻訳をはじめてききました。

愚直で働き者のイワンは馬鹿正直すぎて、

商人と軍人の兄にうまく利用されてばかりで、

自分は損な役回りだが、いつも

「いいとも いいとも」

と許して助けてしまいます。

そしていつも野良仕事に精を出す。

これじゃずっと貧乏じゃないの?

と思ったらだんだんと幸運に恵まれて、

ついには一国の主に!

イワンのが国主だったら戦争も貧困もない幸せな国になりそう。

イワンの生き様と国作りの姿勢は、

「老子」でとかれる無為自然に通じるものがある――

と、一瞬思ったものの、

イワンのやり方は「老荘思想」と微妙に違うと気づきました。

老荘の場合の馬鹿は何もしない馬鹿だけどイワンは働き者の馬鹿なのでした。

そして、誰でも食べ物は与えるけれど、指にたこができてる者――

つまり、一杯身体を使って働いた者が一番先にテーブルに坐ってご飯が食べられる。

指にたこのない者は残り物を与えられる。

頭を使って働いた者より、身体を使って働いた者の方が報われる社会なのでした。

これがトルストイが思い描いていた理想の社会か……

宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」のそういう人に私はなりたいのなりたい人が作った国のようです。

トルストイはロシアの民話とキリスト教の信仰の中から、イワンの物語を生み出したのでしょうか。

後のソビエトの礎になった共産主義も賢治が信仰した法華経も結局は理想とはほど遠い結果になりました。

何度聞いてもイワンのあり方に唸ってしまい。

現実とのギャップに愕然とする物語です。

額に汗したものが報われる世界って、本当永遠に社会の課題だなと思いました。

 

オーディブルを聴くとますます本が読みたくなりました。

 




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