優柔不断は得である「人生の損益分岐点」の考え方

 竹内一郎さんは人は見た目が9割 (新潮新書)が大ヒットした作家。
 大成功のように見えるが、それまではずっと、奥さんの収入で食べていた。
 別名「さいふうめい」で漫画原作を手がけ、「哲也 雀聖と呼ばれた男」をヒットさせたのは40歳の頃。
 いくら一時的に金持ちになっても、倒産して借金を作ったら、一時の運も無駄になってしまう。
 ツキにも上向きもあれば、下向きもある。
下向きの時は、じっと耐えて待つ。生きるコストを低くして、自分のフォームをしっかり作ることに専念する。
 決算書には損益分岐点といのがあるが、人生にも応用が利く。高い目標を掲げて、達成してもそれがいい人生とは限らない。低い目標でも、損益分岐点の意識さえあれば、しあわせに生きられるのだ。
 
著者・竹内一郎さんは阿佐田哲也さんに私淑し、阿佐田さんの著書を全部読みあさり、
阿佐田さんのギャンブル哲学・人生哲学を自分のものにして、自分の人生に創作に活かした人。
 又吉直樹さんは太宰治。
「これは……」
 と思う作家を徹底的に追求すると、自分の生き方の血肉になるかもしれない。
 ところが、竹内さんは阿佐田さんとは似ても似つかぬ生き方をしていた。
 専業主夫として、奥さんの収入で生活して、主夫として三人の子供の子育て。アルバイトのライター業は演劇に全て注ぎ込んで、日の目がでる日を待っていた。
 日の目が出た時は既に40歳になっていた。しかも別名義のさいふうめいとして。阿佐田哲也さんをモデルにした漫画原作者としてだ。 40歳になるまで、才能が世に認められないのを耐えた竹内さんもすごいが、それを信じて待っていた奥さんもすごい。
 しかし、日の目をみない、言わばツキに見放された時期にどうしのぐかを教えてくれるのが、人生の損益分岐点の考え方。
 つまり大きい器で考えると、人生の損益分岐点が高くなり、生活の維持をするのが苦しくなるが。人生の損益分岐点を低くすると、少しの目標で、しのいでいけるようになる。
 いけいけドンドンの右肩上がりにのぼり調子に生きている人はいい。問題はツキが下がっている人、ツキに見放されている人だ。
 阿佐田哲也的運理論ならば、運はいつかは上昇に転じる。
 その上昇を待つ間どうしのいでいくか。人生の損益分岐点はそのヒントを教えてくれる概念です。
 また、1つだけでなく、多くの顔もつこともすすめている。
 竹内さんがさいふうめいの名を持つことがなかったら、竹内さんの成功はもっと時間がかかっていただろう。
 いくつもの肩書き、いくつもの名前を持っていたからこそ可能性が広がったんだと考えたい。
 なので、夢を簡単にあきらめるのではなく、時には優柔不断に結論を先送りして、多面的に事態に対処したら、夢が叶う瞬間がおとずれるかも知れない。この本一冊まるまる夢を持つ人へのエールになっている。
 今、雌伏の時を過ごしている人全員に伝えたい本です。
 
 




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