最後の実写少年ヒーロー「光速エスパー」の魅力

なぜこれきり少年変身ヒーローはいなくなったのか?

1960年代には、「まぼろし探偵」「少年ジェット」「悪魔くん」「河童の三平」など、綺羅星のごとく少年がヒーローに変身大活躍するドラマがたくさん放映されました。
変身と言っても、コスチュームが変わるだけなので、変身前と変身後主役はほぼ出ずっぱりで出演しなければなりません。
今の特撮ヒーローのように変身したらあとはスーツアクターにお任せというわけには行かないようです。
演じるのは当然小・中学生なので学業もあるだろうし、当時は労働基準にも抵触してくるでしょう。
主演の三ツ木清隆さんは撮影当時ほとんど学校に通えなかったようです。現在では絶対アウトですね。
三ツ木さんは当時中学生2年生で、人生で1番変化成長の多い年頃、登場した時は幼い声だったのが、変声期で声変わりし、身長も伸びて、1クール目は半ズボンでしたが、後半は詰め襟の学生服になりました。
コスチュームも成長に合わせてどんどん作りかえないといけないので、衣装の方も大変だったでしょう>
少年が少年のままで能力があるのは、憧れの典型なんですが、製作事情で作られなくなったようですね。
その後、少年が変身するヒーローもの「バロム1」は全く違う超人に変身。ガンバロンは最初からガンバロンのままなので「光速エスパー」最後の少年ヒーローです。

意外な事実。エスパーじゃない!

タイトルにエスパーが付くのに主人公ヒカルは超能力者ではありません。
超能力を持っているのは飛行船の衝突事故でなくなったヒカルの両親に乗り移ったエスパー星人の男女でした。
エスパー星人はテレパシーを使って 光波エネルギー研究所の所長 朝川博士にインスパイアを与え、強化スーツを開発させます。
その時に強化スーツをヒカルのコードネームをエスパーと名付けさせるのです。
ウルトラマンの冒頭で、ウルトラマンとハヤタ隊員のビートルが衝突。ハヤタの命を与えるためにウルトラマンと一心同体になります。
「光速エスパー」はちょっとひねってあって、宇宙人が乗り移っているのはヒカルの両親です。
血のつながりのないハズのヒカルと暮らしていうちに次第に親子の情が芽生えてきます。
エスパー星人はどうやら地球人以上に人情味があるようです。
エスパーの肩に乗っている鳥型ロボットはヒカルの母の分身なのです。ピンチに陥るヒカルに適切なアドバイスをします。

松本零士原作ではなかった

長らくソフト化されてなかった「光速エスパー」で読んだことがあったのは松本零士版「光速エスパー」でした。
元々「光速エスパー」は東芝のイメージキャクターだったのです。
最初にデザインを担当したのがあさのりじ版のコミカライズ「光速エスパー」が元になってドラマも作られています。

松本零士版はドラマの再放送の時に作られたものだそうです。
松本零士さんは光速エスパーの姿形設定以外は自由に書いていいという条件で引き受けたそうなので、中身は全然ドラマとは違います。
しかし、なぜ松本零士さんの描くコスチューム姿はなぜかものすごく艶めかしです。エスパーも例外ではありません。
松本零士版では主人公の名前が古代すすむ(!)宇宙戦艦ヤマトの主人公と同じです。
ドラマ版では東光。「ひかる東芝」をひっくり返しただけ。
東芝一社提供と言えば、以前当ブログで取り上げた「遊星王子」もそうでした。

ナショナルキッドは松下電器ですが、東芝は「サザエさん」松下は「水戸黄門」「大岡越前」と。ど定番の長寿番組の提供の前はヒーローもののスポンサーだったんですね。

おもちゃを売るためのプロモーションで、スポンサーがおもちゃ会社という図式の現代とは全然違いますね。。

でも、ドラマ版もあさの版ともまた設定が微妙に違うようです。パイロット版の設定が一番あさの版に近いようですね。

謎の変身掛け声なぜイーエスパー?

この「光速エスパー」を語ることで欠かせないのはなぜ変身するのに、掛け声が「イーエスパー」なのかということです。
アルファベットなら普通E.S.Pでしょ、なぜPではなくてパーなの?
その謎は分からないままです。
当初は家の玄関を飛び出して即変身してました。
後半からはどこからでも変身してました。

敵は超常現象。天変地異に挑む

番組当初に登場した悪役はギロン星人。
ウルトラマンと同じくギロン星人は地球上で生きられる体質ではなく、直接地球に攻撃をしかけることができません。
だから、宇宙から超常現象を引き起こして、地球に天変地異を起こします。
この一連の天変地異を引き起こしている張本人がギロン星人
だと知っているのはエスパー星人だけです。
その動きを察知した朝川博士が光速エスパーを送り込むというのがパターン。
直接攻撃できず、人間に憑依するしか攻撃手段がない設定は以前紹介したジェリー・アンダーソン製作の「謎の円盤UFO」に似ています。
こういう設定のいいところは宇宙人や怪獣を作る必要がないことです。
実際円谷系では毎回怪獣星人が登場して一体作るの何百万もかかっていたようなので、いいアイデアのように思いますが、毎回毎回地球人を恐怖に陥れる超常現象が……そっちを作る方が大変じゃん!
円谷とはまた違った特撮の技術・表現は目をみはるものがあります。
私が印象に残ったのは第11話「宇宙マラブンタの来襲 」宇宙から現れた人食い羽アリの襲来を描きました。ビルにそばがらのようなものが大量に振りまかれると、宇宙羽アリにビルが食いつぶされていくという。
まさしく羽アリが金属にたかっているようで、おぞけ立つリアルな表現でした。
金は使わず頭を使うアイデアの勝利です。
しかしギロン星人との戦いは決着がつかずにうやむやになってしまい、尻切れトンボで終了してしまいます。
1クール目と2クール目ではメインのライターが変わってしまい。
あまりギロン星人は書く気にならなかったのか、全く違う添加になっていきます。
同じ番組なのに、前半後半でまるっきり印象が違ってしまいます。

後半はガラリと変わって、なぜか悲しみがしみるドラマが展開

後半は朝川博士に代わって、博士の息子である朝川光太郎と息子の光一を中心に話が展開します。
光太郎がのりこむラスター号で謎を解明するために宇宙へ飛び出します。
そこに現れる宇宙人や、超能力者はどことなく悲しみを帯びて、破滅的な末路をたどります。

前半は毎回が地球の危機にあい、それを命を賭けてエスパーが食い止めるとうい展開でハラハラドキドキ。朝川博士やエスパー星人の女性の気持ちになったエスパーを見守ります(年をとって、同世代の人に感情移入したのか?)

ところが、後半は宇宙ででくわす宇宙人との交流が中心です。滅んでいくのは他の宇宙人でその物悲しさが涙を誘います。エスパーは滅びる姿を見守る傍観者の立場です。

後半に大活躍エスパー2号! カワイイが勝ち

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後半から登場するのは
朝川博士の孫の光一くんが登場。
エスパーに憧れて、
エスパーそっくりのコスチュームと
専用の乗り物スーパー2号を作ってもらって大活躍!!
その名もエスパー2号。
と本人は思っているのかもしれないけど、
お父さんの仕事場のラスター号やエスパーの周辺をチョロチョロ動いているだけ?
セリフも棒読みで、演技力は今の天才子役と比べて雲泥の差。

だけど、光一くんがいるかいないかで大違い。
ドラマが展開する上で、癒やし要員として欠かせないキャラクターになりました。

ドラマ「トクサツガガガ」で寺田心くんがヒーローをやってましたが、演技力が段違い!

ま、いっかけん
主題歌を聞いだけで、ワクワク感が止まらない。世界平和、宇宙平和を願う姿勢も共鳴しました。カッコいいぞ。光速エスパー


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